【閉店】昭和21年創業「銀座ニューキャッスル」の個性派カレー“辛来飯(カライライス)”を駅のすぐ近く神田店で味わいます。

ごはん

※このお店は閉店しました。アーカイブとして残しています。
JR神田駅東口改札を出てすぐのガード下に「銀座ニューキャッスル」神田店はあります。このお店は、名物のカレー「辛来飯(カライライス)」を、もう50年以上、変わることないレシピで作り続けてきた1946年(昭和21年)創業の“銀座ニューキャッスル”の2号店です。

メインの看板が焼鳥“バードメン”になってますが、営業時間を住み分けしていて、ランチ時間帯の11時30分から15時までをニューキャッスル神田店が営業しています。日曜・月曜・祝日は休業で、しかも店内はカウンター5席のみの極小店舗なので、食べに行くなら結構ピンポイントで狙いを決める必要がありそうです。

メニューは「辛来飯(カライライス)」のみです。選ぶのは基本的に量のみで、“普通盛り800円”か、“ちょっと少なめ700円”(※2018年時点で、いずれも税込)です。

ちなみに、銀座では量の指定は、京浜東北線の6駅になぞらえて
●川崎(大盛り)玉子付き
●蒲田(普通より少し少ない)玉子付き
●大森(小盛り)玉子付き
●大井(少ない)
●品川(かなり少ない)、
そして
●つん蒲(普通盛り)玉子付き
になってます。

“つん蒲”は「蒲田の先につんのめる」という意味なので“普通盛り”なんだそうで、つまり神田店は銀座店で言うところの、“つん蒲”か“蒲田”を注文できるということです。外の看板の上にあるサンプルを見ると、それほどの量ではなさそうなので、迷わず普通盛り(つん蒲)を、お代を先払いして注文します。

手狭なカウンターの中で、小ぶりなフライパンにタマゴが落とされ、目玉焼きがパチパチと焼かれます。手際よく盛られたご飯にルーが掛けられ、目玉焼きが乗って「辛来飯」が出されました。なんだか可愛いですね。名前も楽しいカレーですが、器も手伝ってルックスもチャーミングです。

程よい粘りのカレールー。一口頬張ると、まずは、その際立つ個性が感じられますが、理屈抜きに美味しいです。最初に甘味と旨味が広がり、その後から、結構なスパイシーさの辛味が追いかけてきます。

このルーは、玉ねぎ、人参、じゃがいも、ニンニク、生姜、林檎、バナナ、レモン、クコの実の9種の野菜や果物、それに様々なスパイスをミキサーでペーストにしたものを、豚骨スープで煮込み、一晩寝かせて完成させたもの。創業者の柳田嘉兵衛氏が、昔、上海で食べていたカレーをヒントにして、1959年(昭和34年)に考案したレシピです。

個性が際立つのは、直接肉を使わずに、野菜と豚骨の出汁で、このコク深い旨味が作られている事と、それを引き立たせてる香辛料にあると思います。唐辛子や胡椒の辛味だけではないピリリッとした辛さがあります。分かりませんが、花山椒の様な辛さ?と言えば伝わるでしょうか。

半熟も半熟の目玉焼きが、乗っているのも納得のカレールーです。途中でキミを割って「辛来飯」のマイルドな味わいを楽しむためには、この目玉焼きは“標準”で必要なアイテムと言えます。

銀座ニューキャッスルの2代目は、創業者の柳田嘉兵衛氏の長女・美佐子氏の夫、宮田博治氏で、2012年(平成24年)まで、銀座で「辛来飯(カライライス)」を作り続けてきましたが、建物の老朽化などで閉店を決意します。

そんな折、銀座のクラブで黒服で働きながら、週に2、3回もニューキャッスルに食べに来ていた飯塚健一氏が、“辛来飯”のレシピを教えてもらえるよう宮田氏にお願いしたのです。1年近くの修行の末、飯塚氏は「銀座ニューキャッスル」の3代目として認められ、2013年(平成25年)に閉店の危機をまぬがれ、再びお店を続けていくことになりました。

この個性的で美味しい「辛来飯(カライライス)」の味を、銀座だけでなく沢山の人に味わってもらいたいとの思いから、神田駅のすぐ側に2017年(平成29年)にオープンしたのが、このお店です。飯塚氏の知人であり、焼鳥「バードメン」の知人でもある店主がお店を切り盛りしています。

スタンドニューキャッスル神田
〒101-0044 東京都千代田区鍛冶町2丁目13−24