仕出し弁当「玉子屋」が配達する日替わり弁当の数は、毎日約6万食!5日間食べてみて、その魅力に迫ります。

ごはん

仕出し弁当「玉子屋」は、東京大田区にある1975年(昭和50年)創業の、オフィス向け仕出し弁当屋さんです。東京23区と川崎、横浜の一部地域に、毎日弁当を配達しています。

驚きなのは“玉子屋”の弁当は、日替わりメニューで1種類のみ。しかも当日の朝に、電話、FAX、インターネットで注文を受けた弁当を、9時半までに作り終え、お昼12時までに、なんと約60,000食を配送するという、凄いパフォーマンスで営業していることです。これで、配達料込み税込み450円(2018年現在)。廃棄率は0.1%だそうです。

とある週の、月曜日から金曜日までの仕出し弁当を食べてみます。そこからは「玉子屋」の弁当の美味しさや、数々の工夫も見えてきますが、それだけじゃなく、自分で作る弁当のおかずや、お家ごはんのヒントにもなりそうなメニューも沢山入っていました。

月曜日》玉子屋オリジナルかにクリームコロッケ

●玉子屋オリジナルかにクリームコロッケ
●ホキのソテー和風タルタルソース
●チキンと野菜のトマト煮
●野菜挽肉炒め
●しそ昆布
●野沢菜漬
●千切キャベツ
カロリー:752Kcal 塩分:3.8g
(おかず:412Kcal、ライス:340Kcal)

まず、品数が多いのと、どのおかずも調理や味付けが上手。ほんとうにお弁当として美味しく食べられるように工夫しているんですね。メインのおかずは「玉子屋オリジナルかにクリームコロッケ」ですが、すごいなぁと思うのは、メインとされるおかずの他に「ホキのソテー和風タルタルソース」と「チキンと野菜のトマト煮」が入っていることです。

味もボリュームも、メインとも言えるおかずを、メインの他に2品も投入しているのは、きっと日替わり弁当だけで勝負し、毎日注文したくなるような工夫ということでしょう。

火曜日》牛焼肉風サラダ

●牛焼肉風サラダ
●ほっけ塩焼
●豆腐カツ
●けんち煮
●海の華(ふりかけ)
●ドレッシング添え千切キャベツ
カロリー:696Kcal 塩分:3.5g
(おかず:356Kcal、ライス:340Kcal)

火曜日のメインはご飯が進む味付けの「牛焼肉風サラダ」です。この日も「ほっけ塩焼」や「豆腐カツ」など大物が入っています。ふっくらと柔らかく焼かれた“ほっけ”も、「豆腐カツ」もさっぱりしていて美味しいです。「けんち煮」もそうですが、どのメニューもお弁当として美味しく食べられるように、水分(水気)の加減には、相当気を使っているように思います。

水曜日》まぐろの照焼わさびおろしソース

●まぐろの照焼わさびおろしソース
●肉じゃが
●レンコン金平
●ごぼうときのこのかき揚
●ワカメと玉ねぎの梅おかか和え
●黒豆
●キャベツ一夜漬

カロリー:739Kcal 塩分:3.5g
(おかず:399Kcal、ライス:340Kcal)

「まぐろの照焼わさびおろしソース」が美味しいです。まぐろを焼いて、わさびおろしで食べるというのはちょっと新鮮です。おろしソースは、水っぽくならずまぐろに良く絡むよう、粘度を高めに仕上げています。玉子屋の弁当には、どうやら必ずと言っていいほど「魚」が入るようです。老若男女がお客さんだと考えたら、大事なことかもしれません。

木曜日》チキンソテー オニオンドレッシング

●チキンソテー オニオンドレッシング
●黒はんぺフライ
●ひじき五目煮
●ベーコンとほうれん草のクリームパスタ
●かつお角煮
●大根ゆず一夜漬
●千切キャベツ

カロリー:740Kcal 塩分:3.6g
(おかず:400Kcal、ライス:340Kcal)

「チキンソテー オニオンドレッシング」も美味しいのですが、この日は「黒はんぺフライ」がとても珍しく感じられ、しかも美味しかったです。玉子屋のパスタ(スパゲティ)といえば、昔はミートソースとナポリタンぐらいしか無かったそうですが、オフィスの女性も喜ぶようにと、パスタメニューを豊富にしたそうです。

この「ベーコンとほうれん草のクリームパスタ」もその一つでしょう。美味しく仕上がっていますが、やはりソースの粘度を高めにすることで、クリーミーでソースがたっぷりなのに、びちゃびちゃになっていません。しかも、ご飯の“おかず”として食べられることも想定した味付けになっていると思います。

金曜日》京醤肉絲(ジンジャンロース)

●京醤肉絲(ジンジャンロース)
●レンコンはさみ揚ポン酢添え
●さばの黒胡椒焼
●かに風味サラダ
●塩葱エリンギ
●千切キャベツ
カロリー:735Kcal 塩分:3.7g
(おかず:395Kcal、ライス:340Kcal)

「京醤肉絲(ジンジャンロース)」は、“豚細切肉の甘味噌炒め”です。この日のメニューは、一見すると地味なようですが、この“京醤肉絲”を中心に、相変わらず上手に調理した「魚」、“さば”も手伝って、かなりご飯を進ませる構成になっています。

「玉子屋」の弁当が、日替わりメニューだけなのは「作るのが大変だから。」という理由らしいですが、それは言い方を変えれば「日替わりに集中できる。」と言ってもいいでしょう。一つの弁当に入れる品数や調理方法、メニューのバリエーションが、それを物語っています。

「玉子屋」のWebサイトの、企業理念に掲げられている「これをやったら失敗する。」の12か条は、“これをやったらダメですよ。”っていうもので、何だかこれは、誰にとっても大事なことが書かれているように思えます。

01)旧来の方法が一番良いと信じていること。
02)もちはもち屋だとうぬぼれていること。
03)ひまがないといって本を読まぬこと。
04)どうにかなると考えていること。
05)稼ぐに追いつく貧乏なしとむやみやたらと骨を折ること。
06)良いものはだまっていても売れると安心していること。
07)高い給料は出せないといって人を安く使うこと。
08)支払いは延ばす方が得だとなるべく支払わぬ工夫をすること。
09)機械は高いと云って人を使うこと。
10)お客は我がまま過ぎると考えること。
11)商売人は人情は禁物だと考えること。
12)んなことは出来ないと改善せぬこと。

※「玉子屋」Webサイト企業理念より引用

玉子屋の仕出し弁当が、安くてパフォーマンスがいいというだけで、毎日、6万食もの注文を受け続けられるわけもなく、そこには、感心するような日替わり弁当の「美味しさ」への探求が詰まっていました。5日間食べてみてわかったような気がします。